各クラスの概要です。詳しくはリンク先の各クラスページを参照してください。
全てのクラスが「スペシャリゼーション/Specialization」と呼ばれる「戦術やアビリティの方向性」を最低でも2つ、一般的には3つ、例外的にドルイドのみ4つ持っています。スペシャリゼーションを変える事で全く別のクラスのような動きが出来るようになるので、キャラメイクした後で全てのスペシャリゼーションを試してみる事をお勧めします。スペシャリゼーションの変更には一切コストがかからず、戦闘をしていない状態ならいつでも変更可能です。種族や性別は課金サービスで変える事が出来ますし、外見だけならゲーム内で床屋を利用する事でキャラメイク後でも好きにエディットできるのですが、クラスだけはどう足掻いても後から変更できません。ですので自分に合ったクラスを見つけられるように、クラストライアルシステムを試してみるのもいいでしょう。そのクラスが自分に合っているか否かは全てのスペシャリゼーションを試してから判断する事をお勧めします。
タンク | 近接DPS | 遠距離DPS | ヒーラー | |
---|---|---|---|---|
ドルイド | 【ガーディアン】 | 【フェラル】 | 【バランス】 | 【レストレーション】 |
ハンター | × | 【サバイバル】 | 【ビースト マスタリー】
【マークスマンシップ】 |
× |
メイジ | × | × | 【アーケーン】
【フロスト】 【ファイア】 |
× |
モンク | 【ブリューマスター】 | 【ウィンドウォーカー」 | × | 【ミストウィーバー】 |
パラディン | 【プロテクション】 | 【レトリビューション】 | × | 【ホーリー】 |
プリースト | × | × | 【シャドウ】 | 【ホーリー】
【ディシプリン】 |
ローグ | × | 【アサッシネイション】
【アウトロー】 【サトルティ】 |
× | × |
シャーマン | × | 【エンハンス】 | 【エレメンタル】 | 【レストレーション】 |
ウォーロック | × | × | 【アフリクション】
【デモノロジー】 【デストラクション】 |
× |
ウォリア | 【プロテクション】 | 【アームズ】
【フューリー】 |
× | × |
デスナイト | 【ブラッド】 | 【フロスト】
【アンホーリー】 |
× | × |
デーモンハンター | 【ヴェンジェンス】 | 【ハヴォック】 | × | × |
イヴォーカー | × | × | 【デヴァステーション】
※【オーグメンテーション】 |
【プレザベーション】 |
Druid[]
ドルイド。自然の守護者。自らも動物に変身可能。
目的によって適切なフォームに変身して戦うことのできるハイブリットクラス。
(2024.01.09 追記:全クラス中で唯一 スペシャリゼーション/Specialization を4つも備えるクラス。近接攻撃役、遠距離攻撃役、タンク、ヒーラーという全てのバリエーションをカバーする上、隠れ身/Stealth まで備えるという究極の万能性が一番のウリ。
Ver9 SL までは他の スペシャリゼーション から スペル を継承できる「アフィニティ/Affinity」という特性を持っていたため、他の スペシャリゼーション を「サブ職」のような形で設定出来ていた唯一の クラス だった。Ver10 DF から全クラスで タレント の仕様が一新され、「全てのスペシャリゼーションで使えるクラス共通のタレントツリー(左側)」と「スペシャリゼーション固有のタレントツリー(右側)」の二つのツリーから タレント を選んで習得するスタイルに変更された。Ver10 DF から全てのクラスがドルイドの仕様に少し近付いたとも言える。Ver.11 での更新により、扱えるスペルの多様性にやや陰りが見え始めたが、取り得る戦術の幅や手数の多さではいまだに ドルイド に一日の長があると言えるだろう。
Ver.11 WW では「回復三種の神器」の一つであった《スウィフトメンド/Swiftmend》がヒーラースペシャリゼーションの【レストレーション】でしか使えなくなってしまうという、ドルイド使いにとっては衝撃的なナーフが行われた。昔からドルイドは強すぎるという指摘があるようで、バージョンを追うごとにバランス調整され、ドルイドの最大の長所であった万能性にやや陰りが見えつつある。或いはそれぞれのスペシャリゼーションの方向性に特化・尖鋭化しつつあると言えるかもしれない。とはいえ、少なくとも フォーム チェンジ を駆使して戦闘中でさえ ロール(役割) を即時切替し、凡そあらゆる局面で適切な対処ができる対応能力の高さは他のクラスの追随を一切許さないドルイド固有の特徴と言える。フォーム チェンジ は ドルイド クラス のアイデンティティのような特徴であるため、今後いかなる仕様変更があってもおそらく失われる事はないだろう。
ドルイド はどの スペシャリゼーション をアクティブにしていても、《ベア フォーム/Bear Form》、《キャット フォーム/Cat Form》、《ムーンキン フォーム/Moonkin Form》、《トラベル フォーム/Travel Form》に変身できる。それぞれのフォームが タンク、近接DPS、遠距離DPS、マウント の ロール(役割) に対応しており、ベア フォーム では防御力が上がったり、キャット フォーム では落下ダメージを軽減したりといった恩恵が得られる。それに加え、ベア フォーム では ウォリア と同様に レイジ/Rage が、キャット フォーム では ローグ と同様に エナジー/Energy と コンボ ポイント/Combo Point が「第二のMP」としてステータスに現れる。フォーム チェンジ が スペシャリゼーション 変更と同じぐらい使い勝手そのものに多大な影響を及ぼしてしまう。その関係で多くの スペル は特定の フォーム でしか使用できず、どの フォーム でどの スペル を使用できるかを予め把握しておかないと戦闘中に満足に動けず死に直結する。そのため ドルイド は初心者向きとは言い難い。
フォーム固有の スペル には、使用時に対応した フォーム に自動変身するものと、予め対応した フォーム に変身しておかなければそもそも使用できないものがある。フォーム ごとに アクション バー が自動で書き換わるため、それぞれの フォーム に対応した アクション バー を事前にカスタマイズしておくなどして念入りに戦闘準備をしておく事が重要になる。したがって、ドルイド は戦闘中よりもむしろ戦闘前の方が大切な稀有なクラスと言えるだろう。特に通常の姿から ベア フォーム になって防御力を上げたり、ベア フォーム から《マス エンタングルメント/Mass Entanglement》を使って相手を足止めした直後に《ダッシュ/Dash》を使ってキャットフォームで高速移動して逃走するなど、フォーム チェンジ をスムーズに行える訓練をしておくといざという時の生存率は大幅に上がる。また、回復魔法を使用した場合には一部の例外を除いて本来の姿に戻ってしまうという制約があるため、回復してから本来の攻撃シーケンスに戻るには フォーム チェンジ するという一手間が生じる。この一瞬のスキがPVPでは命取りになる場合もあるし、初心者が操作に慣れる妨げにもなり得る。しかし変身した際に 移動不能/Root の状態異常を解除できる特性を持っているため、特にPVPでは ドルイド に 移動不能/Root は効かないと考えた方がよい。移動不能/Root を解除するスペルを擁するクラスは数多く存在するが、ドルイド はクールダウンなしでいつでも自由に好きな フォーム に変身出来るため、他のルート解除スペルとは次元が違う耐性を持っていると考えた方がいいだろう。
総じて言うなら ドルイド は器用で万能なクラスと言える。タレント構成次第では「緊急時にはヒールも出来る前衛」、「遠距離射撃しつつヒールする後衛」、「タンク並みに硬くなれるヒーラー」、「自己回復出来るタンク」など、実に多彩なビルドが可能となっている。ドルイド が出来ない事を探す方が逆に難しいと言えるほど高い対応力を持つ。ただ、前述のとおり Ver.11 WW から方向性が若干変化してきており、それぞれの スペシャリゼーション の長所や特技を伸ばす代わりに「他の ロール(役割) に浮気できる」というドルイドだけに許されていた特異な性質にやや歯止めがかかりつつある。特にAGL型前衛職の【フェラル/Feral】と【ガーディアン/Guardian】と、INT型後衛職の【バランス/Balance】と【レストレーション/Restoration】の間で役割が大きく差別化されつつあり、今後の調整次第では他の クラス と同様に スペシャリゼーション を変更する事で出来る事が大きく様変わりするようになるかもしれない。とはいえ、一貫して キャット フォーム や ベア フォーム などそれぞれの フォーム で何が出来るかを完全に把握していないとポテンシャルを引き出す事が出来ないため、戦いに慣れた上級者向きのクラスである事は揺るぎない。やり込み要素も多く、全てのフォームに見た目を書き換えるスキンが存在する。しかしその多くが入手難易度が高く、アンロックにかなりの手間を要するものが多い上に残念ながら現在では入手不可能となってしまったものまで存在する。極めれば非常に強力かつ便利なクラスだが、自分が真に納得がいく形にまで仕上げるには手間と時間がかる。ウォリア と並ぶ代表的な大器晩成型のクラスと言える。良く言えば長く付き合えるやり甲斐のあるクラスであり、悪く言えばプレイヤー自身もキャラクターも育ち切るまで時間を要する クラス という事になるだろう。
スペシャリゼーションは呪文による遠距離攻撃を得意とする【バランス/Balance】、ステルスと 流血/Bleed のDoTを駆使して戦う近接攻撃役【フェラル/Feral】、他のクラスのタンクと比較するとかなり扱いやすい部類になる【ガーディアン/Guardian】、HoTを何種類も重ねがけしておく事でキャラクター一人を極端に死ににくくすることが出来るヒーラー【レストレーション/Restoration】の4つ。【バランス/Balance】と【ガーディアン/Guardian】は操作が難解なドルイドの中では比較的扱いやすい部類と言える。逆に【フェラル/Feral】は【アサッシネイション ローグ/Assassination Rogue】とかなり共通点が多く、ローグ 特有の防御力の低さもあいまって使いこなすのがかなり難しい。(それでも回復魔法や防御力を短時間UPさせるBUFFが使えたり、戦闘中に ベア フォーム に変身する事で防御力を高めたり、《マス エンタングルメント/Mass Entanglement》で相手を足止め出来たりと、タレント次第では多彩な防御手段を獲得できるため、緊急時の対策が《退散/Vanish》一辺倒になりがちなローグよりは遥かに生存率が高い。)【レストレーション/Restoration】はかつてはPVPで他に類を見ないほどの大活躍をしていたが、相次ぐ仕様変更により数種類のスペルが弱体化された事と、他の クラス が ドルイド 並みに強化された事もあって突出した利点がなくなりつつある。しかし Ver10 DF での仕様変更によりそれまで出来なかった事が出来るようになった側面もあり、緊急時の手数の多さ・対応能力の高さではいまだ高い信頼性をキープしていると言える。
スペシャリゼーション を選ぶ上で注意しなければならない事は、ドルイド の場合は物理攻撃が 敏捷性/Agility 準拠でダメージを算出しているのに対し、魔法攻撃が 知性/Intellect を参照している事だ。参照ステータスが スペシャリゼーション によって異なるため、物理攻撃を得意とする スペシャリゼーション では呪文攻撃によるダメージは期待できず、逆に魔法職をアクティブにしている場合は物理攻撃のダメージが極端に低くなる。【フェラル/Feral】と【ガーディアン/Guardian】では 敏捷性/AGL が上がる武器を装備し、逆に【バランス/Balance】と【レストレーション/Restoration】では 知性/INT が上がる武器を装備する事を徹底したい。でなければ火力が極端に下がってしまうため注意が必要である。このように スペシャリゼーション によって装備品の調整を余儀なくされることから、ドルイド特有の「なんでも出来る」という万能性を極めたいのであれば、必然的に武器や 装身具(Trinket) でバッグを圧迫していまう事が欠点として挙げられる。そのため初心者の場合は自分が使う スペシャリゼーション を固定した方が迷いがなくなり活動しやすいかもしれない。
お勧めはやはり極端に死ににくい【ガーディアン/Guardian】だろう。数あるタンク職の中でもかなり攻撃的な部類で、他のタンクと比較すると防御力にやや難があるが範囲攻撃能力が高いという特徴がある。また、《ベア フォーム/Bear Form》 中でも 《月の炎/Moonfire》 が撃てるという特性を持っているため、遠くから 《月の炎/Moonfire》 敵を釣ってきてかき集めて 《なぎ払い/Swipe》 で一網打尽にするという暴力的なまとめ狩りが可能。現在では俗にいう「定点狩り」をするよりもクエストをクリアしていった方が旨味が多いため、まとめ狩りをする利点は以前のバージョンほど高くはないが、それでも「特定の敵を一定数狩れ」という内容のクエストを非常に効率的にクリアできる。そのため使用者は初心者だけでなく上級者にも多く、PVPでもレイド戦でも第一線で活躍できるポテンシャルを秘めている。
逆に【ガーディアン/Guardian】の硬さに慣れてしまうと【フェラル/Feral】と【バランス/Balance】があまりにも脆くて驚くやもしれない。ドルイド に限らず スペシャリゼーション を変更することで使い勝手が極端に変化する クラス は多いが、ドルイド の場合は フォーム チェンジ が スペシャリゼーション の変更と同じぐらいの影響力をもたらす上に、戦闘中でも変身出来るという特性が他のクラスとは全く異なる使用感をもたらしている。なので、ドルイド にとって スペシャリゼーション の選択は「どの フォーム で戦うか」を決める事とほぼ同義と言っても過言ではない。【ガーディアン/Guardian】が ベア フォーム、【フェラル/Feral】が キャット フォーム、【バランス/Balance】が ムーンキン フォーム、そして【レストレーション/Restoration】は変身せずに回復する。
余談だが【レストレーション/Restoration】では持ち前の多彩なHOTを自分自身に重ねがけして極端に死ににくくした上で ベア フォーム で突撃するというヒーラーであるにもかかわらずタンクの真似事をするという無茶な戦術が可能なのだが、そもそも【レストレーション/Restoration】が知力依存のスペシャリゼーションであるため ベア フォーム 中の物理攻撃の火力が極端に低くなってしまう事には留意されたい。戦力の足りない状況では一人二役をこなせる事が非常に大きな意味を持つ事もあり得るが、基本的に効率を重視するならお勧めできない戦術である。逆に言うならこのように一人二役をこなせるほど多彩な動きが出来るのがドルイドの最大の長所だと言える。)
Hunter[]
ハンター。動物を相棒とし、罠を駆使して戦う。
遠距離武器が効果的に使用可能な唯一のクラス。ペットが一緒に戦ってくれるためソロにおすすめ。
(2024.09.13 追記:ペットに敵の攻撃を受けてもらい、飼い主はペットの専属ヒーラー兼攻撃役になるという三役を一人でこなせるクラス。タンク+ヒーラー+DPSという「一人パーティ」を成立させられる数少ないクラスの一つで、PvEではウォーロックと並んでソロ最強と謳われている。「3人パーティ奨励」と書かれているクエストの討伐対象MOBを適正Lvにもかかわらずたった一人で倒せる事さえあるという凄まじいポテンシャルを持つ。半面、ペットの操作をしくじってしまったり、攻撃範囲が非常に広いスペルを誤爆してしまったりすると、予期せぬ敵を釣ってしまう事もしばしばで、これが原因で死につながる事も。特に 恐怖(Fear) の状態異常をかけてくる相手が大の苦手で、インタラプトをしくじると飼い主とペットが別々の方向に逃げて大量の敵をリンクさせてしまう可能性がある。この状況が発生し得るダンジョン、レイド、エリートMOBが徘徊する高難易度地帯の攻略では、ハンターのミスがパーティ全滅にまで発展するリスクが格段に上がる。そのため慣れない相手とパーティを組んで遊ぶ場合は、ペットの扱いや《バラージ/Barrage》の誤爆に特に気を付けたい。
ペットは死んでも戦闘中に蘇らせる事が出来るため、飼い主が死にさえしなければ「ゾンビアタック」が可能。その代わりウォーロックと違って飼い主自身を回復する手段は非常に乏しく、しかも《ペット復活/Revive Pet》は詠唱時間がかなり長いため、詠唱が完了するまでは無防備になってしまう。ウォーロックと異なり《死んだふり/Feign Death》で「タゲ切り」をして逃亡するという選択肢があるが、PvEでは戦闘を仕切り直しにすると敵のHPが全回復して本当に「最初からやり直す」事になってしまう事は留意されたい。《死んだふり/Feign Death》を使って逃げた方がいいかどうか戦局を見て即座に判断出来るようになると生存率が格段に上がるだろう。
スペシャリゼーションはペットを大量にけしかけて物量で制圧する【ビースト マスタリー/Beast Mastery】、ペットの弱体化と引き換えに射撃能力と射程の長さに特化した【マークスマンシップ/Marksmanship】、遠距離攻撃を諦める代わりに多彩な近接範囲攻撃手段を得た【サバイバル/Survival】の3つ。中でも【ビースト マスタリー/Beast Mastery】は扱いが比較的単純な上、飼い主が殆ど何もしなくてもペットが自動で戦ってくれる上にそもそもPvEではかなり強力な部類に入るため、初心者に最もお勧め出来る構成の一つと言える。しかも【ビースト マスタリー/Beast Mastery】のみが扱える特殊ペットの中には飼い主を回復するアビリティを持つ非常に強力なものもあり、元々高い生存能力をさらに高める事が出来る。ただ、前述のとおり 恐怖(Fear) の状態異常が究極的な弱点で、大量にけしかけたペットがばらばらの方向に逃げて大量の敵を釣ってくるという地獄絵図になり兼ねないため、恐怖(Fear) をかける相手のスペルは《カウンター ショット/Counter Shot》で確実にインタラプトしていきたい。
逆にペットが鬱陶しくなる場合は【マークスマンシップ/Marksmanship】にスペシャリゼーションを変更し、《ローン ウルフ/Lone Wolf》というタレントを習得することで一匹狼の狙撃手になる事もできる。【マークスマンシップ/Marksmanship】は3つのスペシャリゼーション中で射程距離が最も長く設定されている代わりに、ペットのステータスが最弱に調整されている。《ローン ウルフ/Lone Wolf》は「ペットを連れていない状態の時、自身の攻撃力を5%上げる」というパッシブ能力で、壁役のペットを解雇する事により短期決着を狙うというタレント構成も可能になっている。アイテムLv次第にはなるが、46ヤード という全クラス中で最長レベルの射程距離を活かして、敵に気付かれない遠距離から《狙い撃ち/Aimed Shot》で戦闘をスタートし、《魔力の一矢/Arcane Shot》数発と《連射/Rapid Fire》と《キル ショット/Kill Shot》叩き込むだけで大半の雑魚敵をいとも簡単に仕留める事が出来る。タレント構成次第にはなるが、【マークスマンシップ/Marksmanship】は基本的に一対一戦闘に向いている。というよりも遠くから狙った獲物を一匹ずつ確実に仕留めるのが得意、という説明が最も正鵠を射た表現だろう。
【ビースト マスタリー/Beast Mastery】は真逆で、多対多の乱戦に持ち込む事を得意とする。タレントの《獣の相棒/Animal Companion》を習得すればペットを常に二匹連れ歩けるだけでなく、《ダイアー ビースト/Dire Beast》でランダムな獣を追加でインスタント召喚し、10秒間 限定で戦わせることもできる。《殺しの命令/Kill Command》など常用する攻撃手段にも《ダイアー ビースト/Dire Beast》の効果を誘発させるタレントも存在し、タレント構成次第では 6~7匹 近い獣の大群が敵に襲い掛かるようにもできる。とにかく物量で攻めるのが【ビースト マスタリー/Beast Mastery】の特徴になる。《ビースト クリーヴ/Beast Cleave》のタレントを習得した場合、常駐ペット二匹が範囲攻撃するだけでなく《殺しの命令/Kill Command》も範囲攻撃化出来るため、多数の敵を一度に相手しなければならない局面では【ビースト マスタリー/Beast Mastery】の方がやや有利になりそうだ。
初心者は【ビースト マスタリー/Beast Mastery】、上級者は【マークスマンシップ/Marksmanship】でプレイする傾向が強い ハンター だが、実は【サバイバル/Survival】の瞬間火力が最も高い傾向にある。装備品の質や タレント 構成にもよるが、遠距離攻撃というアドバンテージを諦めた代わりに、【サバイバル/Survival】はペットのステータス傾向が3つの スペシャリゼーション 中で最高に設定されている。Ver.11 では 《サーペント スティング/Serpent Sting》が アクティブ スペル から パッシブ の自動起動型追加攻撃へと変更されたため、有効な遠距離手段がほぼなくなってしまうというかなり極端な調整が行われた。代わりに主力攻撃手段の一つである《マングース バイト/Mongoose Bite》を強化するタレントが追加されたため、《マングース バイト/Mongoose Bite》を主軸に戦う戦術では火力が大幅に上昇した。
参考までにウォーロックとの違いを記しておく。
【ハンターの利点】
- テイムできるペットのバリエーションがウォーロックと比較すると桁違いに多い。自分の趣味に合ったペットを味方に出来る可能性がハンターの方が高い。
- 軽装鎧、弓、銃器を装備できる。【サバイバル】スペシャリゼーションでは槍を装備できる。(トランスモグでコレクションから装備品のスキンを選んで適用することでオシャレができる。ただし「同じカテゴリの武器や防具」にしか外見を変更できないため、必然的にクラスに見合った服装になりがち。)
- 大半の攻撃手段で呪文詠唱が発生しない。結果としてウォーロックと比較すると火力が高く、特に雑魚敵を片付ける速度はハンターの方が速くなる事が多い。
- 【マークスマン】スペシャリゼーションを選択する場合、「ペットに頼らずに戦闘する」という選択肢が生まれる。操作が煩雑なペットに頼らず一匹狼の狙撃手になる事も可能。
- 【サバイバル】スペシャリゼーションを選択する場合、近接戦闘が可能。スペシャリゼーションの変更が射程距離に直結するクラスであるため、必然的に戦術のバリエーションはハンターの方にやや軍配が上がる。
- 《取ってこい!/Fetch!》で離れた敵の死体からアイテムをルートできる。
- 《バラージ/Barrage》の攻撃範囲が非常に広い。《取ってこい!/Fetch》と併用すると、Mobのリスポーンが早い場所では暴力的な乱獲ができる。
- 《照明弾/Flare》で 隠れ身/Stealth を剥がせる。この特性によりPvPではローグに対してかなり有利に立ち回れる。また一部の「隠れ身/Stealth で隠れた敵を倒せ」という内容のクエストを他のクラスよりも円滑にクリアできる。
- 《死んだふり/Feign Death》で「タゲ切り」が可能。使いこなせればPvEでの死亡率をかなり下げられる。
- 罠が使える。特に《凍結の罠/Freezing Trap》と《タール トラップ/Tar Trap》の存在は絶大で、PvEでもPvPでも大活躍する可能性を秘めている。凍結/Freeze が有効な敵に対しては、《凍結の罠/Freezing Trap》が擬似的なインタラプトにもなり得る事を覚えておくと心強い。
- 《ウィング クリップ/Wing Clip》、《コンカシブ ショット/Concussive Shot》、《タール トラップ/Tar Trap》など、相手を鈍足化させ相対距離をコントロールする手段が豊富。《アスペクト オブ チーター/Aspect of the Cheetah》で高速移動したり、《ディスエンゲージ/Disengage》で大きくバックステップして瞬時に距離を取れるのも大きい。(ただし《ディスエンゲージ/Disengage》は足場の悪いところで後ろを十分に確認せずに撃つと落下死する危険性もあるため、誤爆にはくれぐれも注意が必要。)
- インタラプト手段が多い。タレント次第では最大4種まで増やせる。ただし《凍結の罠/Freezing Trap》を「敵にぶつける」というテクニックが必要になるため、やや上級者向きの運用になる。
【ウォーロックの利点】
- ハンターではテイムできない悪魔を召喚できる。また、悪魔召喚はLvが上がると自動習得するため、ハンターのように動物をテイムしにいく手間が発生しない。ただし使役できる悪魔のバリエーションはかなり少ない。
- 「いかにも魔術師!」という雰囲気のローブや杖を装備できる。(トランスモグでコレクションから装備品のスキンを選んで適用することでオシャレができる。ただし「同じカテゴリの武器や防具」にしか外見を変更できないため、必然的にクラスに見合った服装になりがち。)
- 《生命吸収/Drain Life》や ヘルスストーン/Healthstone など、飼い主自身のHPを回復する手段が豊富。防御力/Armor の低い 衣類/Cloth 装備しか着れない魔法職とは思えないほど硬い。
- 《フェル ドミネーション/Fel Domination》の効果で、悪魔召喚の詠唱時間を劇的に短縮できる。そのためペットが死亡した時のリカバリが一度だけしやすい。ただし《フェル ドミネーション/Fel Domination》自体のクールダウンが 3分 であるため、一度の戦闘中にそう何度もリカバリするのは難しい。
- 《クリエイト ソウルウェル/Create Soulwell》でPTメンバーにも回復ポーションと同様の効果を持つ消耗品 ヘルスストーン/Healthstone を配布できる。ダンジョンやレイド攻略では大きな助力になる。
- 《リチュアル オブ サモニング/Ritual of Summoning》で離れた場所にいるPTメンバーを呼び寄せることが出来る。ダンジョンやレイド攻略では大きな助力になる。
- 《ソウルストーン/Soulstone》でPTメンバーを蘇生できる。
- 《アンエンディング ブレス/Unending Breath》で水中呼吸BUFFを味方にかけられる。
- 《デモニック ゲートウェイ/Demonic Gateway》でPTメンバーも使える短距離テレポートポータルを生成できる。ダンジョンやレイド攻略で不要な戦闘を回避するショートカットによく用いられる。
総評するなら、ハンターの方がソロプレイにやや向いており、ウォーロックの方がPTプレイ向きなクラスと言えそうだ。)
Mage[]
メイジ。神秘魔法を自由自在に操ります。
高い攻撃力を誇るが、防御力が低い。テレポートポータルの作成や魔力から食べ物を作り出すことも可能。
(2024.09.11 追記:とにかく脆い。同格の敵と一対一戦闘をしていても、操作を少しミスしただけでたまに死ぬほどかつては脆かった。V11 WW では当時と比べるとかなり頑丈にはなったが、それでも全クラス中で最も貧弱な紙装甲は変わっていない。そのためWoW初心者にはお勧め出来ないクラスの筆頭株と言えそうだ。とはいえ、大陸間どころか異世界とさえ自由に行き来出来るテレポート呪文の利点は計り知れず、現行バージョンから物理的に遠く離れた過去バージョンの舞台に遊びに行きたくなった場合、面倒なルートを経由せずともパーティメンバーごと一瞬で運搬出来てしまう。そのためバージョンをまたいだ冒険がしたい場合はパーティにメイジが一人いると非常に重宝する。
魔術師といえば凡そどのようなゲームであっても遠距離攻撃役の金字塔とも言える存在だろう。WoWも例に漏れず、メイジの最大の利点と言えばやはり優れた遠距離攻撃能力にあると言える。ただ、前述のとおり防御がかなり貧弱なため、死にやすさのせいでソロプレイだと成長し切るまで苦難の連続になり兼ねない。とはいえ、前衛が攻撃を引き付けてくれていれば持ち前の攻撃能力を遺憾なく発揮できるため、パーティプレイの際には大いに活躍できるだろう。また、【フロスト】のスペシャリゼーションに限っては鈍足化や凍結のDebuffをかなりの頻度でかけることができるため、敵に近付かれないように立ち回る事が以前のバージョンに比べて非常に容易になっている。PvEでは大概の雑魚敵は足止め戦略が有効なため、相手を氷漬けにして遠距離から一方的に攻撃呪文を叩きこむ事でかなり安全に敵を始末する事が出来るようになった。バージョンを追うごとに弱体化の著しいドルイドとは打って変わって、少なくともPvEに於いては近代化されるにつれて着々と強化されているクラスと言えそうだ。
スペシャリゼーションは単体攻撃特化の【アーケーン】、呪文詠唱のスキを極限まで減らした代わりに扱いが非常に難しい【ファイア】、相手の足止めと範囲攻撃能力に特化した【フロスト】の3つ。ざっくり評価するならダンジョンボスなどの強敵向きなのが【アーケーン】、PvPで活躍するのが【ファイア】、雑魚敵を大量に始末する事に優れるのが【フロスト】と解釈しておくと大きな間違いはない。前述のとおり、ソロプレイするなら攻撃呪文で相手を足止め出来る【フロスト】が最も安全に狩りができるスペシャリゼーションと言えるだろう。【ファイア】は他の二つのスペシャリゼーションに比べて極端に扱いが難しいため、数あるクラスとスペシャリゼーションの中でも【サトルティ ローグ】と並んで最も上級者向きの構成と言える。)
Monk[]
モンク。鍛え上げた己の肉体と「気」によって敵を撃破。
タンク、近接DPS、ヒーラーが可能なハイブリットクラス。
(2024.01.09 追記:ドルイドに次ぐマルチロールクラス。スペシャリゼーションを切り替える事でタンク、近接DPS、ヒーラーを器用にこなす。ドルイドほどではないものの、スペシャリゼーションによって使い勝手がかなり異なる。見た目では徒手空拳で戦っているように見えるものの、武器のステータス補正をしっかり受けているため、文字通り「武器を装備せずとも」戦えるわけではない事は留意しておきたい。
どのスペシャリゼーションでも共通して言える事は、《ロール/Roll》を代表とする移動スペルが優秀で、動きが機敏である事がまず挙げられる。デーモンハンターに勝るとも劣らない機動力を持っており、DPSの【ウィンドウォーカー】はそれに加えてタレント次第では移動スペルや移動速度UPのパッシブ効果をさらに追加で習得できる。そのため【ウィンドウォーカー モンク】は機動力の高いキャラを愛好するプレイヤーには【ハヴォック デーモンハンター】と並んで特に好まれている。クエストの攻略などをソロで効率的に進められるDPSにとって、機動力の高さは作業の効率化を大いに助けるが、それ以外にもタンクの【ブリューマスター】であればボスの強力な範囲攻撃を比較的容易に回避できたり、ヒーラーの【ミストウィーバー】であればピンチの味方のところまで素早く駆け付ける事ができたりするなど、何かと利点は多い。どの役割であれ、機動力の高さはモンクの大きな魅力となっていると言えるだろう。また、タレント構成次第ではインタラプト手段を4つまで増やすことが出来るため、プレイヤースキル次第ではあるものの、厄介な動きをする敵を相手取る時にこそ真価を発揮するクラスと言えるかもしれない。
スペシャリゼーションは前述のとおりタンクの【ブリューマスター】、ヒーラーの【ミストウィーバー】、近接DPSの【ウィンドウォーカー】の三つになる。移動速度の高さと格闘ゲームをプレイしているような操作感が人気を博しており、【ウィンドウォーカー】がモンクの花形スペシャリゼーションのような立ち位置にある。逆に【ミストウィーバー】は他の大多数のヒーラーと異なり攻撃のリーチが極端に短いため、回復の手が空いた時に攻撃に移るには被弾を覚悟で敵の懐に飛び込まなければならない点と、単純な回復能力を他のクラスと比較するとやや見劣りする点がヒーラーとしては大きな欠点となっており、あまり人気がない。しかしヒーラーの中ではかなり火力の高い部類である上、タレント構成次第では攻撃と回復を同時に行う事ができるため、ヒーラーでありつつも積極的に前に出ていける珍しい構成とも言える。友人と楽しむ小規模パーティでは大いに活躍の機会があるだろう。とはいえダンジョンやレイド戦では役者不足になる懸念が大きいため、よほどアイテムレベルに余裕があったりプレイヤースキルとタレント構成に自信があったりといった状況でない限りは【ミストウィーバー】でヒーラー枠としてレイド攻略に参加する事はあまりお勧めできない。)
Paladin[]
パラディン。「光」の力を招いて戦う「光」の伝道者。
DPS、タンク、ヒーラーが可能なハイブリットクラス。
Priest[]
プリースト。「光」の力で回復したり、「影」の力で戦ったり。
多彩な回復魔法を使用可能。影なる姿で戦うこともできる。
(2024.01.16 追記:最強の回復役、とされているものの、実際には「小規模パーティ向きヒーラー」と「大規模レイド戦向きヒーラー」と「ソロで遊ぶ時の遠距離攻撃役」を選べる器用なヒーラー、と称する方が正しい。スペシャリゼーションは前述のとおり小規模パーティ向きのヒーラー【ディシプリン】、大規模レイド戦向きヒーラー【ホーリー】、遠距離攻撃役【シャドウ】の3つ。
【ディシプリン】は攻撃と回復を同時にこなす小規模パーティ向けのスペシャリゼーションで、《真言・盾/Power word: Shield》や他の回復呪文を味方にかけると《アトーンメント/Atonement》というBUFFも一緒にかけられる事が最大の特徴になる。《アトーンメント/Atonement》はプリースト自身が敵に対して与えたダメージの40%の値だけBUFFがかかっている相手を回復する効果を持っており、《アトーンメント/Atonement》のBUFFを定期的にリフレッシュしつつ攻撃を行うことで回復も同時に行う、という運用が基本になる。しかし《真言・盾/Power word: Shield》に代表される補助呪文や回復呪文は単体にしか効果がない事が多く、スペルの性質上広範囲の味方を一斉に回復する事には向いていないという弱点がある。また、【レストレーション・ドルイド】と同様にインタラプト手段に乏しいという欠点もあり、恐怖/Fear や 睡眠/Sleep など厄介なステータス異常をかけてくる相手と戦う場合に不利になりがちな事も懸念の一つとして挙げられる。
対する【ホーリー】は大規模レイド戦向きのヒーラースペシャリゼーションで、《ホーリーワード:セレニティ/Holy Word: Serenity》や《ホーリーワード:サンクティファイ/Holy Word: Sanctify》のような「回復の必殺技」とも呼ぶべきスペルをいくつか擁している。これらのスペルはインスタントキャスト可能で効力が非常に高い代わりにクールダウンが1分とかなり長い。しかし他の詠唱回復呪文をキャストする事でクールダウンが短縮されていくため、基本的に「回復の必殺技」を緊急時にキャストして、必殺技のクールダウン中の回復を通常呪文でまかない、同時に必殺技のクールダウンを短縮していくという運用方法になる。弱点はとにかく火力が低いので雑魚敵を倒すだけでも長い時間を要するため効率が悪い事がまず挙げられる。また「回復の必殺技」を撃ち終えた後の通常詠唱呪文の詠唱時間がやや長いため、あまりPVP向きではない点も欠点と言えるだろう。性質上PVPではヒーラーは真っ先に狙われるため、棒立ちでの呪文詠唱はほぼ不可能と言っても過言ではない。そのため移動しながらでもキャスト可能な呪文が多い【ディシプリン】や【レストレーション ドルイド】の方がPVPに適したヒーラーであると言える。
【シャドウ】はプリーストクラスの中で唯一のDPSスペシャリゼーションだが、クールダウンの長い呪文が多いため【エレメンタル シャーマン】と同様にかなり扱いづらい。多くの攻撃呪文が インサニティ/insanity という【シャーマン】の メイルシュトローム/Maelstrom と同様の「必殺技ゲージ」を溜めていき、必殺技ゲージを消費して強力なスペルを放ってはまた インサニティ/insanity を溜め直すという運用になる。【シャドウ】以外の他のヒーラースペシャリゼーションの火力が非常に低く、雑魚敵でさえも倒すのにかなり時間を要するため、効率を求めるソロプレイヤーは普段は大概【シャドウ】で活動する。そしてパーティプレイやレイドやダンジョン攻略の時にのみスペシャリゼーションを変更するという運用をする場合が多い。しかし前述のとおり【シャドウ プリースト】はかなりクセのあるDPSで、操作の難易度は数ある遠距離DPSの中では比較的難しい部類になる事を予め留意しておきたい。
このように「誰とどう遊ぶか」によって戦闘スタイルを自由に変えられる器用なヒーラー、というのが最も正確な説明となるだろう。
ヒーラーとしてWoWを楽しみたいプレイヤーは、選択すべきクラスとしてはやはりプリーストが筆頭候補に挙がる。ドルイドとシャーマンが次点であり、キャラメイク時にヒーラー性能を見比べるなら【レストレーション ドルイド】と【レストレーション シャーマン】と比較検証して検討するのが好ましい。ドルイドとシャーマン以外では【プレザベーション イヴォーカー】が候補に上る。
【レストレーション ドルイド】はHOT(時間をかけて徐々に回復するBUFF)と単体回復に優れ、敵を足止めしたり自分自身の防御力を高めたりといった自分自身を生き残りやすくさせるサポートスペルを数多く擁する。また、詠唱時間を必要とせず即時発動するインスタント回復呪文も多く、その関係で棒立ちで呪文詠唱などほぼ不可能なPVPでも活躍できるヒーラーの筆頭株としてまず名が上がる。そのため【ディシプリン プリースト】と性質が似ていると言えるだろう。手数の多さや対応能力の高さは【レストレーション ドルイド】の圧勝と言えるだろうが、【ディシプリン プリースト】の《アトーンメント/Atonement》による攻撃と回復を同時に行うような芸当はドルイドでは真似できない。また、ドルイドはフォームチェンジを使いこなせなければ真のポテンシャルを引き出せないため、扱いにかなりの熟練を要する。使いやすさの面では【ディシプリン プリースト】の方にやや軍配が上がるだろう。
対する【レストレーション シャーマン】は設置型範囲回復能力が非常に優秀で、回復トーテムを予め配置しておくことで自分自身が何もしていない間ですらも自動で味方を回復する事が可能である。ダンジョンやレイド戦でもこの範囲回復能力は大いに活躍する上、《転生/Reincarnation》の効果で一度だけなら死んでも即座にその場で再生できる。この「残機1」は死亡率が極端に高いレイド戦ではものすごく大きな意味を持つ。また、全クラス中で最速のクールダウン速度を持つインタラプトスペル《ウィンドシアー/Wind Shear》と、恐怖(Fear)、誘惑(Charm)、睡眠(Sleep) という非常に厄介な状態異常3種を解除して無効化する《トレモー トーテム/Tremor Totem》を習得できるので、プレイヤースキル次第にはなるが、厄介な敵を相手にする場合に極めて的確なサポートが出来る可能性を秘めている。ただし火力が極端に低く、【ホーリー プリースト】と並んでソロでは雑魚敵を倒すのにも時間がかかる。
逆に高火力のヒーラーとしては【プレザベーション イヴォーカー】が挙げられる。DPSロールにも勝るとも劣らない火力を擁するにもかかわらず多彩なサポートスペルも持っているイヴォーカーは、使いこなせばヒーラーとして申し分のない動きが出来るだけでなく攻撃補助としても大いに活躍できる。雑魚敵を相手にする場合はフルチャージのブレスで一瞬で焼却したり、チャネル呪文で分解するなど、DPSロールにも決して引けを取らないスピードで片付ける事が可能である。ただし詠唱時間の長い回復呪文が多く、緊急時に咄嗟に回復するのがかなり難しいという欠点を抱えているため、プリースト、ドルイド、シャーマンの回復御三家と比較すると回復能力が若干見劣りするきらいがなくもない。特に攻撃に集中して エッセンス/Essence を使い切ってしまうとインスタントキャストできる回復呪文が撃てなくなって、詠唱の長い回復スペルでは間に合わなくなる可能性が高い。特にレイド戦ではこれが味方の生死を分ける事にもなりかねない事は十分注意しなければならない。これは攻撃性能の高さの代償と言えるだろう。
モンクとパラディンがさらにその次に来るが、モンクとパラディンは遠距離攻撃手段を持たないため、ヒールの傍らで手が空いたら攻撃サポートするという事が難しい事には十分留意されたい。モンクとパラディンの場合は友人とごく小規模なパーティを組んでカジュアルに楽しみたい場合の補助的な回復役と考えた方がよく、ダンジョンやレイドやPVPで活躍できるほどのポテンシャルは備えていないと割り切って考えた方が良いだろう。逆に言うなら小規模パーティでのカジュアルプレイでなら、モンクの場合はタレント次第では【ディシプリン プリースト】と同様に攻撃と回復を同時に行えるという利点があり、【ディシプリン】よりも攻撃の射程が短い代わりに火力が高く、雑魚敵を手早く安全に片付けられるという長所がある。パラディンは自己回復できるタンクという一人二役をこなすこともできる。どちらも戦力の少ない状況では大いに頼りになるだろう。)
Rogue[]
ローグ。毒のスペシャリスト。神出鬼没でトリッキー。
ステレスを使い、毒を操るクラス。目標の無力化に優れる。
(2021.09.12 追記:全クラス中で最も扱いづらいクラスの一つ。スペルを使用すると減っていくメーター式のゲージ「エナジー」と、スペルを当てた回数だけ溜まっていくメダル式のゲージ「コンボ ポイント」の二つを持つ。基本的にエナジーを消費して「コンボ ポイントを溜めるスペル」でポイントを溜めていって、溜まったポイントを全て消費する事で強力な攻撃を繰り出す「フィニッシング ムーブ」を使い、大ダメージを与える。そしてゼロになったポイントをまた溜め直して再び フィニッシング ムーブ を放つ、という運用方法になる。システムはデスナイトと似ているが、メダルとバーの関係が逆になっている。MPしか扱わないクラスに比べるとステータスが複雑になっている上、使用可能なスペルが多く、適切なタイミングで咄嗟に適切な対応が出来るかどうかが生死を分けるため、プレイヤースキルが非常に問われるクラスの一つ。メイジの次ぐらいに打たれ弱く、奇襲に失敗した場合は諦めて逃げる決断力と判断力も必要になってくる。メイジと同様に1回のミスが死に直結しかねないシビアなクラスであるため、WoW初心者にはお勧めできない。
ステルスを自由に使えるクラスはローグを除けばドルイドしかいない。そしてステルスからの奇襲のバリエーションや、緊急時にステルスで退避する能力では他のクラスの追随を一切許さない。潜入、窃盗、破壊工作など、スパイ活動では抜きん出た性能を誇る。格上MOBが徘徊する危険地帯へもステルスで潜入出来るだけでなく、敵を気絶させてものを盗み、近くの鉱石や薬草を採集し、戦闘せずに盗るだけ盗って去るという泥棒プレイも可能。他のクラスとは全く異なる遊び方ができる。また、PvPではステルス能力を活かした独自の役割がある。特に早い段階でヒーラーを昏倒させたりして戦闘から排除すれば戦局を大いに左右できる上、一対一での戦闘ではプレイヤースキル次第では相手を完封する事さえ可能というポテンシャルを備える。MOBの位置や徘徊ルートを観察して即興で戦略を立てて攻略に挑むという楽しみがあるため、ステルスゲーが好きなプレイヤーにお勧め。ただし、ローグの特性をよく知る相手とパーティを組まないと、せっかく昏倒させた敵にダメージを与えて叩き起こされたり、そのせいで要らないMoBをリンクさせてしまったりと、味方に足を引っ張られる事もしばしば。プレイヤー本人だけでなくパーティメンバーにもある程度の知識や心得を要求する。必然的にソロプレイしてた方が気楽という結論になって一匹狼になりがち。ダンジョン攻略やレイド戦では昏倒が効かない敵が多いため役者不足になりがちというのもソロプレイ化に拍車をかける大きな原因になっている。
スペシャリゼーションは毒を駆使してDoTで戦う【アサッシネイション】、瞬間火力を活かして短期決着を狙う【アウトロー】、本来はステルスからの奇襲でしか使えない昏倒技を戦闘中にも繰り出して相手を封殺する【サトルティ】の3つ。サトルティ・ローグは全クラス中最も扱いの難しい構成の一つだが、プレイヤースキルの高い人が使うと圧倒的な性能を見せる。)
Shaman[]
シャーマン。四大元素の精霊の力を呼び出して戦います。
魔法だけではなく近接DPSやヒーラーもできるので、パーティーの足りない部分を補うことができる。
(2021.10.12 追記:近接攻撃役、遠距離攻撃役、ヒーラーの3つの役割をこなせる器用なクラス。全クラスの中で最も優秀なインタラプトスペル《ウィンド シアー/Wind Shear》を擁しているだけでなく、恐怖(Fear)、誘惑(Charm)、睡眠(Sleep) という非常に厄介な状態異常3種を解除して無効化する《トレモー トーテム/Tremor Totem》を配置出来る。さらには《転生/Reincarnation》で「1度だけ死んでもその場で即座に復活出来る」という非常に稀有な能力も持っており、「残機1」の特性のお陰で他のクラスとは一線を画した運用が出来る。そのため主力攻撃手段よりもむしろ補助スペルの方面で目を見張るような特徴を数多く備えているクラス。半面で育ち切るまでは「痒いところにしか手が届かない」クラスになりがちで、大器晩成型と言える。軽装鎧(Mail) と盾を装備できるとはいえ、他のクラスと比べると脆さが目立ち、《アース エレメンタル/Earth Elemental》を召喚して壁にしたり、《呪術/Hex》で敵一体をカエルに変身させて戦闘から排除したりといった防御行動を咄嗟に取れないと死に直結する。むしろそういった補助スペルを用いて活路を開く事を前提にステータス調整されているきらいがあり、出来る事が多い反面でプレイヤースキルも要求されるクラスと言える。扱いが難しいため初心者には若干お勧めしづらい。
スペシャリゼーションはバランス・ドルイドに似た遠距離攻撃役の【エレメンタル】、フロスト・デスナイトに似た近距離攻撃役の【エンハンス】、ヒーラーの【レストレーション】の3つ。どれも独自クールタイムを持つスペルが多く、扱いに少々クセがある。ごく限られたボタンを連続で押しているだけではダメージ効率が上がらないため、それぞれのスペルの特性やクールタイムをしっかり把握してローテーションさせる必要があるため、他のクラスと比べると難易度がかなり高い。ただ、ヒーラーの【レストレーション】に限っては【ホーリー プリースト】と【レストレーション ドルイド】の良いとこ取りのような存在で、扱いが難しいヒーラーの中では比較的素直な部類になる。トーテムを用いた設置型範囲回復能力に優れるため、最悪回復トーテムや《回復の雨/Healing Rain》を配置しておくだけでもある程度活躍できる。《ウィンド シアー/Wind Shear》や《キャパシター トーテム/Capacitor Totem》でのインタラプトや《トレモー トーテム/Tremor Totem》を駆使したサポートも咄嗟に出来ると、PvEでは最も優れた支援役になり得る。半面でPvPではトーテムを真っ先に破壊されてしまうため、あまり活躍できない。)
Warlock[]
ウォーロック。悪魔を従え、悪魔の魔法で戦います。
ハンターのように悪魔を召還して戦う。範囲攻撃などがつかえるがメイジのようなバーストダメージはない。
ヘルストーンやソウルストーンの作成などのいくつかのユーティリティースペルを持つ。
(2024.02.24 追記:ハンターと並んで「一人パーティ」を実現可能な数少ないクラス。PvEではハンターと並んでトップクラスに君臨する。ハンターと異なり詠唱時間の長い呪文が多いため、ハンターに比べてやや瞬間火力が低くなりがちな傾向がある。また、トラップの類が使えない上に敵の移動速度を鈍足化する方法にも乏しいため、敵との相対距離の操作がペットの挑発頼みになってしまいがちな点はハンターに比べてやや苦しい面がある。しかし《生命吸収/Drain Life》や ヘルスストーン(Healthstone) に代表される回復手段が豊富な上に ソウル リーチ(Soul Leech) というシールドBUFFがかかるため、状況にもよるがハンターよりも比較的生き残りやすい印象がある。ローブ(Cloth) 防具しか着れないDPSロールにも関わらず驚くほど生存能力が高いため、ハンターと並んで初心者に対しても比較的お勧めしやすいクラスと言えるだろう。ペットの見た目にこだわりたいプレイヤーや、呪文の詠唱時間が面倒だと考えるプレイヤーはハンター。逆に「いかにも魔術師」という風体のローブ装備に惹かれるプレイヤーや、人目を惹く破壊呪文を連発して戦いたいプレイヤーはウォーロック、という基準で選択してしまっても大きな問題はないと思われる。ちなみにウォーロックが召喚できる悪魔は10種類程度しかないため、野生動物の数だけ見た目や能力のバリエーションがあると言っても過言ではないハンターと比較すると、ペットの選択肢の幅には圧倒的大差がある。常日頃から一緒に戦ってくれるペットに対するこだわりがどの程度かもキャラメイクする際には大いに考慮すべき点だろう。
また、ウォーロックはメイジと同様に戦闘外での秀逸なサポート能力も持つ。パーティメンバーに回復ポーションと同様の効果を持つ ヘルスストーン/Healthstone を配布できたり、《デモニック ゲートウェイ/Demonic Gateway》でパーティメンバーを引き連れて狙った地点まで短距離テレポートできたり、《ソウルストーン/Soulstone》という蘇生呪文を擁していたり、《リチュアル オブ サモニング/Ritual of Summoning》でパーティ・レイドメンバーを呼び出せたりと、ユーティリティスペルが非常に充実している。さすがにメイジのように大陸間どころか異世界とさえ行き来できるようなテレポート呪文は扱えないが、メイジと違って悪魔を召喚して壁役にできるため、メイジと比較すると戦闘時の生存力に圧倒的大差がある点が非常に心強い。
スペシャリゼーションは種類の異なる複数のDOTを撃ち込んでジワジワと敵を追い詰めていく【アフリクション/Affiliction】、大量の悪魔を召喚して物量で攻める【デモノロジー/Demonology】、詠唱時間が長いが射程距離が長く威力も高い高火力呪文を扱える【デストラクション/Destruction】の三種。【デストラクション】の高火力呪文が魅力的なようで、巷ではよく見かける。しかしいくら射程距離が長いとはいえ詠唱時間がかなり長いため、PVPでは扱いづらいのではないかという懸念がある(が、筆者はウォーロックでの実戦経験がないので詳細不明である)。)
Warrior[]
ウォリアー。戦況に応じて戦い方を変える、戦闘の達人。
主にタンクとして活動するが、状況に応じて近接DPSになることも可能。
(2024.09.17 追記:攻撃に特化した斬り込み隊長。バケモノじみた攻撃力のバーサーカーになるか、鉄壁の防御力を誇るタンクになるか、どちらにせよ装備品が充実すれば全クラス中でトップクラスの性能を発揮できる。逆に装備品が心許ない時はダメージをロクに与えられない上にタンクをするには紙装甲過ぎるという何をやるにも中途半端な職になってしまいがち。大器晩成型のクラスの筆頭候補。ただし究極まで育ったウォリアはPvEはもちろんPvPでも手が付けられないほどの猛威を振るう鬼神にまで成長する。成長し切るまでかなりの根気を要するため、初心者には若干お勧めしづらい。とはいえやはり前衛の花形であるため、根強い人気を誇る。《突撃/Charge》や《ヒロイック リープ/Heroic Leap》で高速移動できるのも大きな利点で、板金鎧/Plate 装備の重戦士であるにもかかわらず機敏に動く。前述のとおり、装備品が育ち切ったウォリアは素早い上に火力も高く打たれ強いという非の打ち所の無い戦士にまで成長するため、序盤が多少しんどくても遣り甲斐はあるだろう。
スペシャリゼーションはDebuffを駆使して器用に戦う【アームズ】、本来なら両手で持って扱う大剣や長槍や戦鎚を片手持ちして、なおかつ二刀流で振り回すとい離れ業をやってのける暴力の化身【フューリー】、防御だけでなく範囲スタンやインタラプトも器用にこなす【プロテクション】の3つ。性質上、【アームズ】は装備品が整っていない状態でもある程度戦えるため、装備品が整うまでは【アームズ】、装備品が整ったら【フューリー】で暴れるか【プロテクション】で防御に徹するかどちらかを選ぶという形になる。プロテクション・ウォリアはPvPでは敵陣からフラッグを持ち帰るのに最も優れた優れた構成の一つであり、逆にフューリー・ウォリアはPvPでは敵陣のど真ん中に突っ込んでいってダメージをばら撒いて殺しまくるという攻撃の要になる。ウォリアの強さの8割は装備品で決まると言っても過言ではないため、プレイヤースキルも大切だがそれよりも装備品の質を高めていく事が求められる。
余談だが、Ver.11 WW での更新により、【アームズ】と【フューリー】の役割がかなり差別化された印象がある。
【アームズ】は「攻撃速度は遅いが重たい一撃を叩きこむ」事に特化し、特に一対一戦闘で利点が多くなった。「必殺技」の《デモリッシュ/Demolish》がクリティカルヒットすれば凄まじい値のダメージを叩き出せるため、並み居る雑魚敵なら一瞬で切り伏せられるだけでなく、ボスのHPでさえも目に見えて削っていけるようになった。しかし《横殴りの斬撃/Sweeping Strike》で「自分の攻撃を範囲攻撃化するBUFF」をかけなければ単体にしか効果を及ぼさない攻撃手段が大半になるため、【フューリー】と比較すると範囲攻撃能力にやや難がある。
対して【フューリー】は攻撃速度と範囲攻撃に特化し、攻撃すればするほど自身の攻撃速度と攻撃力が上がっていくというBUFFがかかるようになった。【フューリー】の場合はタレント次第で《旋風剣/Whirlwind》に「次の2回分の単体攻撃を範囲攻撃化し、追加で4体まで敵を巻き込める」ようになるBUFFが乗るようになる。そのため《旋風剣/Whirlwind》と《レイジング ブロウ/Raging Blow》と《ブラッド サースト/Bloodthirst》と《暴走/Rampage》を連打しているだけで凄まじいダメージをばら撒く暴風雨と化すことができる。しかしVer.11での更新で【アームズ】ほどは単体火力が上がらなくなったため、装備品が整うまでは《レックレスネス/Recklessness》がクールダウン中で攻撃力UPのBUFFを満足にかけられない間の瞬間火力が目に見えて落ちた印象がある。
どのみち装備品がある程度整うまでは無理が出来ないため、シーズン開始直後では恒例のように【フューリー】の暴走に一定の歯止めがかかった。というより、Ver.11で【アームズ】に新たに追加された《デモリッシュ/Demolish》が目に見えて強力なため、相対的に【フューリー】がやや見劣りするようになったと言う方が正しい。以前から「装備品が整うまでは【アームズ】、整った後は【フューリー】か【プロテクション】」という流れがあったが、【アームズ】が手にした新たな「必殺技」が一波乱巻き起こしそうな感がある。)
Death Knight[]
デスナイト。死そのものとなって戦う戦士。冷気・血・不浄の力を用いる。
レベル55以上のキャラクターを所持することで作成可能になる。2人目のキャラクターとして最適。
(2024.10.16 追記:Ver9 SL から初期Lvは8に改訂された。敵を「手元に持ってくる」稀有なスペル《死の掌握/Death Grip》を持つクラスであり、PvPではこの能力を活かした独自の役割を持つ。早い段階で相手のヒーラーやメイジを引きずり込んで味方で袋叩きにする事に成功すると、戦況を大きく左右出来る。そのため装備品の性能に関わらず《死の掌握/Death Grip》が大きな魅力となっている。
ローグのようにメダル式のリソース「ルーン」と、メーター式のリソース「ルーニック パワー」の二つのパラメータを持つ。メダル式のルーンの最大値は6で固定されており、スペルによっては1ルーン消費するものと2ルーン消費するもの、例外的にごく少数3ルーン消費するものがある。メーター式の ルーニック パワー は、メダルを消費する他の多くのスペルを使用すると溜まっていく。溜まった ルーニック パワー を消費して繰り出すスペルの代表格として、敵にダメージを与えつつ自身のライフを回復する《死の一撃/Death Strike》がある。基本的にメダルを消費してメーターを溜めて、メーターを消費して自身のHPを回復する、という運用になる。そのため基本的にメダルとメーターは反比例の関係になり、ローグとは逆の動きをする。
扱いは若干複雑ではあるものの、板金鎧(Plate) を装備出来る上に《死の一撃/Death Strike》で自己回復も出来るため、生存能力と火力が共に高水準でバランスが良い。なおかつ《死の掌握/Death Grip》で「狙った敵だけ持ってきて戦う」事が出来るため、不用意なリンクも避けられる事も生存率を高める事に貢献している。
スペシャリゼーションは範囲攻撃能力に優れるタンク【ブラッド】、片手剣の二刀流で戦う【フロスト】、アンデッドを大量に呼び出して相手を袋叩きにする【アンホーリー】の3つ。周囲の雑魚敵をまとめて手元にかき集めて一気に殲滅する効率狩りが出来るため、ブラッド・デスナイトは人気を博している。アンホーリー・デスナイトは最大15体ものゾンビを一気に従える事が出来るため、瞬間火力が凄まじい。しかし生成したゾンビは常駐させられる2体を除いて時間経過で自動消滅してしまう上、ゾンビを呼び出すスペルのクールダウンがかなり長いので、全力で戦える時とクールダウン中の差が非常に激しい。そのためアンホーリーに限っては初心者には若干お勧めしづらい。)
Demon Hunter[]
デーモンハンター。「DH」と略称される事が多い。DPSの ハヴォック(Havoc) スペシャリゼーションが全クラス中でもトップレベルの機動力を持つため、熱狂的な愛好者がいる。
キャラメイク直後の初期レベルがなんと 98 であり、20スロットのバッグ を4つも装備した完璧に近い状態から始まる。そのため、課金サービスのLv120ブーストを使わずとも、あまり苦労せずに エンドゲーム コンテンツ まで辿り着ける。しかし「1レーム につき 1キャラクター しかデーモンハンターは作れない」、(2021.09.12 追記:シャドウランズのアップデートと、それに伴うレベルキャップの引き下げ処理に伴い、デーモンハンターの初期Lvは 8 に改定された。その代わり「1レームにつき1キャラしかデーモンハンターは作れない」という制約もなくなった。)
デーモンハンターになれるのは ナイト エルフ(Night Elf) か ブラッド エルフ(Blood Elf) の2種族のみで、エルフの「亜種」である ヴォイド エルフ(Void Elf) や ナイトボーン(Nightborne) でさえデーモンハンターにはなれない 。また、クラス固有のイントロクエストの難易度が比較的高いため、一度は他のクラスでWoWのゲーム性を体感してからデーモンハンターを触る方がいいかもしれない。あらゆる面で他のクラスとは一線を画した非常に特徴的なクラス。
スペシャリゼーションは、全クラス中で最も機動力の高い高速戦闘を得意とする【ハヴォック/Havoc】と、タンクの【ヴェンジェンス/Vengeance】。どちらのスペシャリゼーションも《二段ジャンプ/Double Jump》と《滑空/Glide》が使えるが、【ハヴォック/Havoc】は《フェル ラッシュ/Fer Rush》で「エアダッシュ」することが可能。そのため、こと屋内での機動力に関しては【ウィンドウォーカー モンク/Windwalker Monk】と並んで全クラス中で最速レベルになる。自身に短時間攻撃を回避するBUFFをかけるスペルのみならず、バックステップで物理的に距離を取って攻撃範囲外へと逃れるというトリッキーな回避手段も持つため、PvEのみならずPvPでも人気がある。
Evoker[]
2024.09.13追記:イヴォーカー。名実共にドラクシア (Dracthyr) の専用クラス。ドラクシア以外の種族はイヴォーカーになれない。ドラクシアはイヴォーカー以外のクラスに(今のところ)なれない。が、ウワサでは近日中にドラクシアも他のクラスになれるとのことである。
Ver10 DF で実装された。実装当初の初期Lvは58だった。そのためかつては「1レームにつき1体しかイヴォーカーを作れない」という制約があった。Ver7 Legion や Ver8 BfA 時代のデーモンハンターを彷彿とさせる。しかしデーモンハンターと同様にこの制約が撤廃されたかわりに、初期Lvは10に調整された。デーモンハンターと同じくクラス固有のイントロクエストがある。デーモンハンターと並んで唯一《滑空/Glide》が使える。(ただし二段ジャンプはできない。)また、屋外でダイナミックフライトする《ソアー/Soar》が全クラス中で唯一使える。そのため ドラゴンアイル (Dragon Isle) ではドレイクを解禁するまでの期間は屋外で最も機動力が高い。(とはいえ、Ver10.2 DF シーズン3で ドラゴン アイル パスファインダー(Dragon Isle Pathfinder) の実績が実装され、これを獲得したアカウントでは全てのキャラクターで通常飛行マウントでも飛行できるため、エンドゲームコンテンツにまでたどり着いたアカウントに限ってはイヴォーカーのみが有利になるわけではない。また、ドレイク解禁後は全種族全クラスが自由に飛び回れるようになるため、ドラクシア固有技の《ソアー/Soar》を誰でも使えるようになると言っても過言ではない。そのためドレイク解禁後は《ソアー/Soar》は「ドレイクの ヴィガー (Vigor) をリチャージしている間でも飛べる」という補助的な使い道に変化する。)現在では《ソアー/Soar》の仕様が「ダイナミックフライトする」という効果に変更されたため、飛行マウントのスカイライディングとヴィガーが共通リソースになった。
スペシャリゼーションは遠距離DPSの【デヴァステーション (Devastation)】とヒーラーの【 プレザベーション (Preservation)】、そしてバッファーの【オーグメンテーション(Augmentation)】の三種がある。イヴォーカーの実装当初は【デヴァステーション】と【プレザベーション】しか存在しなかったが、後から【オーグメンテーション】が追加されたという歴史がある。味方を強化する役割であるバッファーが正式に用意されたのは【オーグメンテーション イヴォーカー】が WoW 史上初と言われている。また、ボタンをホールドした状態でチャージし、放した時に発動するチャージスペルや、飛距離や発動方向をマウスカーソルで指定するタイプのスペルなど、他のクラスには見られない特殊なスペルを数多く擁している。Ver10 DF で初登場した実験的なクラスであるため、他のクラスと異なる特徴が多い。
クラス全体としての特徴はバランスドルイドとデスナイトのハイブリッドといったところ。MPの他に一部のスペルで使用するメダル型のリソースである エッセンス/Essence が存在する。エッセンスの使用感はデスナイトのルーンと非常によく似ており、時間経過でメダルが一つずつ徐々に回復していく。《ディスインテグレイト/Disintegrate》や《エメラルド ブロッサム/Emerald Blossom》に代表されるスペルで消費され、エッセンスの残量が不足する場合は回復するまでエッセンスを要求するスペルが撃てなくなる。そのため常用攻撃シーケンスに《ディスインテグレイト/Disintegrate》を組み込んでいる場合はいざという時に《エメラルド ブロッサム/Emerald Blossom》が撃てず回復手段が少なくなってしまう事に注意しなければならない。
基本的な運用方法としては呪文を用いた遠距離攻撃が主体となるが、回復も器用にこなせる。主力攻撃手段の一つである《リビング フレイム/Living Flame》は敵に向けて発射すればダメージスペルに、味方に向けて発射すれば回復スペルになるという珍しい性質を持っている。ただ、WoWでは「回復にしか使えないスペル」は敵をターゲットして放った場合には自動的に自分をターゲットにして発動する仕様となっているため、《リビング フレイム/Living Flame》の「敵味方どちらにでも使える」という性質が逆に仇となって使いづらくなってしまう局面もある。自分自身を回復する必要がある場合はAltキーを押しながら《リビング フレイム/Living Flame》を撃てば自分を回復できる事を覚えておくと頼もしい。ただ、攻撃に用いたリビングフレイムはMPを消費しないが、回復モードで撃った場合はMPを消費してしまうため、特に【プレザベーション】以外のスペシャリゼーションでは最大MPが低く設定されているため、枯渇しないように気をつけねばならない。
イヴォーカーはヒットアンドアウェイの戦術が基本となる。遠距離攻撃を強力に補助するスペルがかなり充実しており、タレントで習得可能なスペルには相手を 移動不能/Root 状態にする《土砂崩れ/Landslide》や、相手をノックバックする《ウィング バッフェ/Wing Buffet》、自分自身が指定方向に高速で移動する《ホバー/Hover》がある。特に《ホバー/Hover》はタレント次第では2チャージにしておけるだけでなく、発動後しばらく移動速度を上昇させるBUFFをかける上、本来は立ち止まって詠唱しなければならない呪文を移動しながらでも撃てるようにできる。そのため開けた場所では敵との相対距離をコントロールしながら一方的に遠距離攻撃でダメージを与え続けたり、移動不能/Root 状態にして固定した相手に大ダメージを与えるチャージスペルをフルチャージして放つといった戦術が可能になる。クラス固有のブレス魔法は前述のとおり「ボタンを押しっぱなしでチャージし、ゲージが溜まった状態でボタンを放すと発射する」という特異な特性を持つ。フルチャージのブレスは雑魚敵に対して致命傷を与えるほどの非常に高い威力を誇る上、タレントで習得可能な《ティップ オブ スケール/Tip of Scales》というスペルで『フルチャージ状態でインスタントキャスト出来る』という恩恵を受ける事までできる。PvEではこれらの戦術は文句なしの効力を発揮する。
欠点は敵が密集しているような場所だと相対距離のコントロールが難しく、持ち前の機動力を活かしづらい状況になる懸念があること。洞窟のような狭いところでの戦闘では《ホバー/Hover》の機動力を活かせなくなる懸念があること。また、《ホバー/Hover》で逃げた先に敵が待ち構えていたら余計な敵をリンクさせて逆に危険な状況になり得ること。そして、良くも悪くも範囲攻撃スペルが多く、単体攻撃が《リビング フレイム/Living Flame》と《ディスインテグレイト/Disintegrate》ぐらいしかないため、各個撃破したい状況では持ち前の範囲攻撃能力の高さが活かせなくなってしまうこと。足場の悪い場所で苦労するという欠点は遠距離攻撃クラスには大概ついて回る欠点だが、イヴォーカーは数ある遠距離攻撃クラスの中では射程が比較的短い部類で、《ホバー/Hover》に頼って相対距離の維持をしているフシがある。そのため自分自身の機動力を封じられるような地形での戦闘は他のクラスに比べてより一層不利を余儀なくされるきらいがある。とはいえメイジに比べれば遥かに生存能力が高い上、【プレザベーション】はヒーラーとして申し分ない回復能力を持っている上にヒーラーの中では非常に高火力の部類になる。もしも【デヴァステーション】で死亡率が高くて辛くなる場合は【プレザベーション】を試してみても良いかもしれない。